故ケネディ米大統領の肉声テープ公開、暗殺までの3カ月を記録

[ボストン 24日 ロイター] ジョン・F・ケネディ大統領図書館・博物館が24日、1963年に暗殺された同大統領の会話を記録した45時間に及ぶテープを公開した。

同図書館は大統領の会議や電話での会話など250時間以上に及ぶテープを所蔵しており、1993年から順次公開している。会話は大統領によって意図的に録音されたもので、側近たちにも秘密にされていたという。

今回公開されたのは、ケネディ政権最後の3カ月間に録音されたもの。同図書館でテープを管理するモーラ・ポーター氏によると、最も印象的なのは、ベトナムの状況について政府高官と話し合っているテープだという。全く異なる見解を報告する2人に対し、ケネディ大統領は「同じ国に行ってきたのか」と皮肉を言っている。

ポーター氏は、正反対の意見からベトナムに関する政策を立てるのは、非常に難しかっただろうと指摘し、「大統領の声の調子や会話のやり取りなど、公式の議事録からは得られない独自の視点を歴史家に提供する」と語った。

他にも、1964年の大統領選で、ケネディ氏が側近にどうしたら有権者の支持を得ることができるか尋ねているものや、暗殺の地となったテキサス州ダラスへと旅経つ前日の1963年11月20日に録音された最後の会議の様子なども公開された。