人質の米女性ら2人救出=ソマリアの武装勢力9人殺害―特殊部隊

 【ワシントン時事】米国防総省は25日、アフリカ・ソマリア人道支援活動中に武装勢力に拘束され、3カ月間にわたり同国内で人質になっていた米国人女性とデンマーク人の男性を米軍特殊部隊が救出したと発表した。
 オバマ大統領は声明で「今回の作戦はわれわれが米国民に対するいかなる脅しにも強く立ち向かうとの世界へのメッセージだ」と強調した。NBCテレビによると、作戦には海軍特殊部隊SEALS(シールズ)が投入された。
 国防総省によると、救出されたのは米国人のジェシカ・ブキャナンさん(32)とデンマーク人のポール・ティステズさん(60)。2人はソマリア北部で昨年10月25日、空港に向かう途中、海賊とみられる武装グループに襲撃され、人質になっていた。2人の家族は身代金を要求されていた。
 特殊部隊は今月25日早朝(現地時間)、ヘリコプターに分乗し、2人が拘束されていた建物を急襲。激しい銃撃戦となり、武装勢力側の9人を殺害した。人質と特殊部隊にはけがはなかった。救出された2人はジブチの米軍基地に収容されたとみられる。