「船長は座礁後に夕食を注文した」客船の料理人が証言 イタリア客船座礁

(CNN) 13日にイタリアの沖合で発生した豪華客船「コスタ・コンコルディア」の座礁事故で、同船船長が事故発生直後に自分と連れの女性の2人分の夕食を注文していたことが、同船の料理人の証言で明らかになった。

コスタ・コンコルディアで料理人を務めるロゲリオ・バリスタさんによると、フランチェスコ・スケッティーノ船長は事故発生から約1時間後の午後10時半に夕食を注文した。当局の発表では、船が座礁した時刻は午後9時41分だ。

バリスタさんによると、船長はテーブルについてデザートまで待っていたという。「船長はいったい何をやっているのだろうかと思った」とバリスタさんは述べた。

イタリアのメディアは、船長と食事をしていたとされる女性の写真を公開した。コスタ・コンコルディアを所有するクルーズ客船運航会社コスタ・クルーズによると、その女性は13日に乗船し、登録されたという。同社は当局の要請があれば女性の身元や購入されたチケットの枚数などの情報を提供するとしている。

コスタ・コンコルディアは13日夜、イタリア西岸のトスカーナ州沖合のジリオ島近くで座礁した。この事故で少なくとも11人が死亡、21人が行方不明になっている。事故当時、乗員乗客合せて約4200人が乗っていたが、その大半は無事に避難した。

今のところ、コスタ・クルーズと当局からの批判はスケッティーノ船長に集中している。現在、船長は過失致死、難破責任、船舶放棄の容疑で自宅に軟禁されている。