中国側は銃撃否定 北京の韓国大使館に空気銃の弾丸?

【ソウル=加藤達也、北京=川越一】北京の韓国大使館に13日、空気銃用の弾丸とみられる金属球が撃ち込まれ、防弾ガラスにひびがはいっていたことが分かった。韓国の聯合ニュースが14日、報じた。

 海洋警察官2人が違法操業をしていた中国漁船員に殺傷された事件をめぐり、韓国では反中国感情が高まっている。ソウルの中国大使館前では13日、約300人が集まり、中国産品の不買を呼びかけた。うち約30人が大使館への突入を図ったほか、警察車両に車で突っ込んだ男が拘束された。

 韓国外交通商省は14日、北京の韓国大使館を通じて在中公館の安全確保と金属球撃ち込み事件の真相糾明を中国政府に求めた。

 事件について、中国外務省の劉為民報道官は同日の定例記者会見で「中国も十分重視しており、調査を急いでいる。初歩的な現場検証では、ガラスが割れたのは銃撃によるものではない。警官を増派して巡回を強化し、韓国大使館の保護を強めている」と述べた。

 一方、殉職した海洋警察官の葬儀がこの日、韓国・仁川市で行われた。弔辞で海洋警察庁の牟康仁長官は「より強力な法執行で祖国の海を守る」と述べた。