中国と北朝鮮、国境の島の観光開発構想が浮上

瀋陽=比嘉清太】中国と北朝鮮の国境を流れる鴨緑江に浮かぶ北朝鮮領の「筏登島」を、中朝両国が観光地として共同開発する構想が浮上していることがわかった。

 中国側の地元当局者が25日までに読売新聞に明らかにした。

 筏登島は、今年9月頃に建設が始まったばかりの吉林省集安と北朝鮮北部の満浦を結ぶ新たな橋の下流約10キロ・メートルにある。中朝国境では北端の吉林省琿春と羅先(ラソン)を結ぶ道路や南端の丹東―新義州(シンウィジュ)を結ぶ橋の工事も始まっており、両国は、中部の国境地域でも経済協力を強化する狙いとみられる。

 島は面積25ヘクタールあまりで、集安の市街地から近い。当局者によると、北朝鮮料理のレストランや土産物販売施設などを整備し、北朝鮮の芸術団体による公演を目玉にして、遊覧船で中国から客を呼び寄せる構想だ。