フィリピンと米国が軍事協議、中国の領有権主張に対抗=報道

[26日 ロイター] 26日付の米ワシントン・ポスト紙は、南シナ海で中国が領有権の主張を強めているのを受け、フィリピン政府と米政府が、フィリピン国内での軍事的プレゼンス拡大を協議していると報じた。フィリピンからは約20年前に駐留米軍が撤退している。

米国は過去数カ月の間に、オーストラリア北部に海軍基地を置く計画や、シンガポールに最新鋭の沿海域戦闘艦を配備する計画を相次いで発表している。

ワシントン・ポストは、米国とフィリピンの軍事交渉は初期段階とした上で、両国政府筋の話として、双方は合意に向けて前向きだと伝えている。26・27日にもワシントンでの話し合いが予定されており、3月にはさらなる高官級協議も計画しているという。

交渉に関わっているフィリピン側の高官は「われわれは地域の平和と安定を望んでいる。中国との対峙(たいじ)や対立は誰も望んでいない」と述べた。

一方、フィリピン国防省の報道官はロイターの取材に対し、米国とは合同演習の強化について協議しているが、米軍配備の計画は一切知らないと語っている。