<韓国>ソウル市長、野党・朴氏当選 無党派層が支持

 【ソウル西脇真一】来年の韓国総選挙や大統領選の「前哨戦」となったソウル市長選が26日、投開票された。開票率48%の段階で、与党ハンナラ党候補の羅卿※(ナ・ギョンウォン)氏(47)が「結果を謙虚に受け入れる」と敗北宣言し、野党統一候補で無所属の朴元淳(パク・ウォンスン)氏(55)が当選を確実にした。首都の市長の座を守れなかったハンナラ党は、選挙態勢の抜本的立て直しを迫られる。

27日未明に勝利を宣言した朴氏は、「(市民は)新しい時代を選択した」と語った。

 今回の選挙は、ハンナラ党市長の辞任に伴い実施された。中央選管によると、暫定投票率は48.6%。

 新市長となる朴氏は、人権派弁護士として知られ、非政府組織(NGO)に資金を供給するために寄付を募る組織を設立するなどのアイデアマン。物価高騰や就職難を打開できない既成政党に不満を持つ無党派層の支持を集めた。無所属候補が首都で当選したことで、既成政党とは違う第三勢力を中心とした政界再編の流れが加速する可能性がある。